日本酒のラベルを見ると「清酒」と書かれていることがあります。日本酒とどう違うのでしょうか?
答えは「日本で造られた清酒を日本酒と呼ぶ」です。もう少しいうと、
清酒は海外で造られることもあるが、日本酒は日本でしか造られない。ということです。
どういうことかこの記事で解説していきます。
目次
「清酒」とはなにか?
まず清酒とは何か?についてです。
清酒は酒税法で以下に該当する酒類とされています。
酒税法第三条より
- イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの
- ロ 米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(イ又はハに該当するものを除く。)。但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量をこえないものに限る。
- ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
ざっくりいえば清酒は米に水を入れて発酵させて造るお酒のことです。そしてこれは日本酒も同じです。
つまり清酒も日本酒も同じ作り方をするお酒です。そのため清酒と日本酒はほぼ同じ意味を指します。
「清酒」と「日本酒」の違い
ですが厳密にいうと清酒と日本酒は異なります。
清酒は海外でも造られる
理由は海外で造られたお酒も、前述の製法で造られたお酒であれば「清酒」と名乗れるからです。
日本酒と名乗れるのは日本で造られたものだけ
一方「日本酒」は製法は同じでも、日本国内で造られたものしか名乗るのことができません。
これは「地理的表示」という国際的な決まりで定められているからです。
「地理的表示」はウイスキーなどにもあります。例えばスコッチやバーボンはそれぞれイギリスやアメリカで造られたウイスキーだけが名乗れます。
同じように「日本酒」は日本で造られたものだけが名乗れます。
このような決まりがあるのは、それぞれの国が自国の名産を守るためです。
この決まりがあるため、「清酒」と「日本酒」は同じお酒だが違う意味であるといえます。
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