日本酒は米から造られるのはご存知かと思います。日本酒造りに適した米は「酒造好適米」といわれますが、食べてもあまり美味しくありません。
これはなぜか?日本酒造りにはどういう米が良いのかを理解するとよく分かります。
目次
日本酒造りに適した米の特徴
日本酒造りに適した米の特徴は以下の特徴があります。
日本酒造りに適した米の特徴
- 粒が大きい
- タンパク質と脂質が少ない
- 水を吸いやすい
- 心白(米の中心の白い部分)が大きい
粒が大きいと日本酒造りに都合が良い
粒が大きいと精米がしやすいため日本酒造りに適しています。
日本酒造りに使う米は、通常は表面を削ってから使われます。粒が大きいとこの表面を削る作業がし易いので、日本酒造りに適しているといわれます。
タンパク質と脂質が多いと雑味が出る
日本酒造り用の米はタンパク質と脂質が少ない方が良いといわれます。これはタンパク質や脂質が雑味になってしまうからです。
水を吸いやすいと日本酒造りに適している
日本酒造りの工程のなかでは、米にしっかりと水を吸わせる必要があります。なので水を吸いやすい米が日本酒造りには適しています。
またタンパク質が多いと水の吸いが悪くなります。タンパク質が少ない方が良いのはそういう理由でもあります。
心白が大きいと日本酒造りに適している
心白が大きいと「こうじ菌」が繁殖しやすいです。そのためこれが大きいものが日本酒造りに適しているといわれます。
「酒造好適米」は食べても美味しくない
一般に酒造好適米は食べても美味しくないと言われます。理由は粘り気が少なくパサパサしているものが多いからです。
米の粘り気と硬さを決めるのはアミロースとアミロペクチンと呼ばれるでんぷんの比率です。アミロペクチンが多い米のほうが粘り気がありもちもちした歯ごたえになります。
反対にアミロースが多い方が粘り気がなく、パサパサした米になります。日本酒造りに適した米は、アミロースが豊富なものが多いので、食べても美味しくありません。
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